INFORMATION
● 2023-24シーズン インフルエンザ予防接種について 2023.09.30
● XBBワクチン接種について 2023.10.21
● 発熱/風邪症状の方の診察について 2023.05.06
● 漢方治療FAQ
● 花粉症について
● 禁煙治療について
● 漢方治療について
 ● 2023-24シーズン インフルエンザ予防接種について
10月2日(月)からインフルエンザ予防接種の予約受付を始めます。接種開始は10月19日(木)からを予定しています。予約は来院診察時またはお電話にて受け付けます。
新型コロナワクチンとインフルエンザワクチンの接種間隔はとる必要はありません。ただし当院ではインフルエンザワクチンと新型コロナワクチンの同時接種は行っていません。
《対象者》
当院では年齢1歳以上を対象とします。6ヶ月から1歳未満のお子さんは小児科にてお願いします。6ヶ月未満はインフルエンザワクチンの適応がありません。
《接種方法》
中学生以上は1回接種、小学生以下は2回接種(2-4週間間隔、4週間が望ましい)です。接種量は以下の通りです。
接種年齢1回接種量(ml)接種回数2回接種の間隔
生後6ヶ月未満適応なし
6ヶ月ー3歳未満0.252回およそ2-4週
3−13歳未満0.5
13歳以上1回または2回およそ1−4週

《料金(消費税込み)》
中学生以上 1回接種 ¥3500
小学生まで 2回接種 1回目 ¥3500
           2回目 ¥2500
《接種曜日・時間》
前もって予約をお願いします。
また予約期日の厳守をお願いします。予約をしながら事前の連絡なく来院されなかった場合、以後の接種予約は受けつけません。予約日に来院できない場合は必ず事前にご連絡ください。
《公費負担について》
山梨市/甲州市では接種時満65才以上の方は市から¥2500の公費負担があります。ほとんどの自治体で公費負担の制度はありますが、負担額などは自治体によって差があります。詳しくはお住まいの市役所にお問い合わせください。接種期間は10月1日から1月31日までです。
 ● XBB対応コロナワクチン接種について
・対象者
以下のすべての条件を満たす方
1)初回接種(1・2回)を終えている
2)当院にかかりつけである
3)18歳以上
4)山梨県に住民票がある
・日程
9月27日(水曜日)午前 <終了>
10月4日(水曜日)午前 <終了>
10月7日(土曜日)午前 <終了>
10月21日(土曜日)午前 <終了>
・費用
無料
・必要なもの
接種券。お持ちでない場合は住所地の市役所にご相談ください。
・予約方法
電話(診察時間中)か来院時に相談。予定数に達した場合は予約を受け付けられない場合があります。
 ● 発熱/風邪症状の方の診察について
新型コロナウイルス感染症の5類引き下げに伴い、5月8日より発熱外来の仕組みが変わります。
当院では発熱や風邪症状の方は一般の方と時間を分けて診察いたします。診察時間は月・火・木・金曜日11:00-11:30、17:30-18:00、土曜日11:00-11:30です。診察をご希望の方はまずお電話にてご連絡ください。電話にて診察時間と受診方法をお伝えします。
必要がある場合は簡易検査を玄関を入ってすぐの風除室で行います。院内で実施する検査は新型コロナ抗原定性検査、インフルエンザ検査、溶連菌検査などです。検査結果が判明するまで車でお待ちいただきます。車で来られていない方は指定した部屋でお待ちいただきます。
電話での聞き取りから、重症で入院治療が必要になると予想される場合は、入院のできる他の医療機関をご紹介する場合があります。ご了承お願いいたします。
 ● 漢方治療FAQ
今更ではありますが、漢方治療についてよく訊かれる事柄について説明しておきます。
  1. 漢方薬はどのくらいの期間服用したら効果が出ますか?

    漢方治療についてもっともよく訊かれる質問のひとつです。一般に漢方薬は長期間服用しないと効果は出ないと思われている方が多いですが、必ずしもそうではありません。病気の種類によりますが、思ったより効果発現が早いものです。例えば「こむら返り」には芍薬甘草湯を使いますが、たいてい飲み始めたその日からこむら返りはなくなります。また風邪など急性病に対して漢方治療をした場合も当然ながら効果はすぐに出てきます。一方、やはり長期に亘って服用して始めて効果が出てくる場合もあります。尋常性乾癬や掌蹠膿疱症といった難治性の皮膚疾患では、しばしば治療は1年以上に及びます。頻度の多いアトピー性皮膚炎も何らかの効果、変化は1,2週間で出てきますが、体質が改善されてアトピーが出にくくなるのはやはり1年以上服用してからです。アトピーのように変動の激しい疾患の場合は、症状の軽快と増悪を繰り返しますが、動じずに服用を続けていくと不思議に治ってしまいます。

  2. 漢方だから副作用はありませんよね?

    漢方薬だから副作用はない、裏返せば西洋薬には必ず副作用があるとはまったく言えません。漢方薬にも副作用はあります。慢性肝炎に対する小柴胡湯投与では間質性肺炎がずいぶん問題になりました。現在では肝硬変では小柴胡湯の投与禁忌となっています。漢方薬に多く含まれる甘草という生薬はアルドステロン症を起こし血圧が上昇する場合があります。それ以外にもアレルギー性の機序で副作用が起ることもあります。しかし、西洋薬に比べて副作用の頻度も程度も軽い印象があります。また、漢方薬は長期間の服用によって、風邪をひきにくくなったり、体が丈夫になったり、思わぬ効果が出て来ることはしばしば経験します。西洋薬ではあまり経験しないことです。

  3. 漢方薬はどんな病気に向きますか?

    漢方薬の適応は、一言でいえば全ての病気です。西洋医学では良い治療法のない病気、見放された患者が漢方の適応だと私は考えています。そうはいっても得意不得意はあります。当院で多いのは難治性皮膚疾患です。尋常性乾癬、掌蹠膿疱症、アトピー性皮膚炎など、皮膚科ではステロイド軟膏を処方されるだけの疾患にはやはり、患者さんは困っています。漢方でも治療が難しいのは同じですが、単にステロイドを塗るだけとはだいぶ違います(誤解されると困りますので言っておくと、ステロイドの使用は悪いことではありません。当院でも出しています。ただステロイドだけではだめです。)。冷え症、不妊症を代表とする婦人科疾患もよく診ています。うつや不安神経症など精神科疾患の方も多いです。癌にも適応はありますが、やはり根治は難しくいつも挫折感を味わっています。その他、色々何でも診ています。漢方医にはあまり専門はないのです。

  4. 漢方薬に保険はききますか?

    保険適応があります。エキス剤といわれる保険のきく漢方薬が当院でも主力です。漢方薬は高いイメージを持たれている方がいるかもしれませんが、エキス剤の薬価はかなり安いといえます。検査もなし、エキス剤1剤だけという診療内容なら、驚くほど診察費は安いです。

  5. 煎じ薬もあると聞きましたが?

    漢方には上に述べたエキス剤と煎じ薬があります。エキス剤は通常粉になっていますので服用は簡便ですが、効力の面ではかなり弱く、また中身の調節ができませんのでオーダーメイドの処方にはなりません。一方煎じ薬は、1日1回30-40分ほど時間をかけて生薬を煎じて作るので面倒です。保険が効く場合もありますが、当院のように自由診療している所も多く、値段はそれなりにします。しかし、効果はエキス剤より2,3倍は強く、また患者さんの状態に合わせて中身の調整ができますのでぴったりと合った薬が服用できます。重症のアトピー性皮膚炎では同じ薬をエキス剤でいくら飲んでも治らなかったのが、煎じ薬に変えるとすっと治っていくのを何例も経験しています。煎じ薬も保険で出せれば良いのですが、生薬の薬価は安すぎて、良い生薬を使って業務を維持していくのは難しいです。品質を確保して煎じ薬治療をする場合、どうしても自由診療になってしまいます。

  6. 漢方薬は食間服用しないとだめですか?

    確かに大抵の漢方薬エキス剤は食間服用になっています。しかし、なかなか食事の間に薬を服用するのは大変ですから、当院では他の薬と同様に食後30分服用にしています。効果の面ではあまり問題はありません。煎じ薬の場合は一応食後1時間後の服用を指示しています。これはある程度胃に食物が残っている時期にという意味です。

  7. 他の薬の併用は可能ですか?

    基本的に西洋薬の併用は大丈夫です。逆に漢方薬の併用は合う合わないがあり難しさがあります。当院では漢方を出している間は、他の漢方薬、民間薬、健康食品の摂取は原則的に禁止しています。健康食品は皆さん気軽に飲んでいますが、薬局で処方される薬よりアブナイ場合があります。

  8. いつまで漢方は飲むものですか?

    薬の止め時は昔から難しい問題です。しかしある程度病気が治ってくると自然に漢方を飲むのを忘れるようになるものです。これがひとつの止め時のサインだと思います。もちろんずっと飲んでいても大丈夫ですが。

  9. 漢方で良い痩せ薬はありませんか?

    痩せ薬として有名なのは防風通聖散で、薬局でも色々な名前で販売されています。私も時々この薬方を出しますが、なかなか思うようにはいきませんね。一方他の疾患を漢方で治療していて、実はこんなに痩せられたんですというのは何回か経験しています。しかし正面からやせ薬として投薬すると意外にうまくいかないものです。痩せ薬としての漢方にはあまり期待しない方が良いと思います。

 ● 花粉症について
花粉症は命にはかかわる病気ではありませんが、鼻水、鼻づまり、目の痒みなどの症状は日々の生活に影響が大きく大変な病気です。しかし、きちんと治療をすればかなりの程度らくになる病気です。ここでは当院で行っている治療を含め花粉症について、Q&A形式でお知らせします。

・どんな治療をしますか
一般的には抗ヒスタミン薬の内服と、ステロイド剤や抗ヒスタミン薬の点鼻、点眼が主体です。鼻づまりが強い場合には抗ヒスタミン薬とは違う抗アレルギー薬といわれる薬が有効です。当院では漢方薬の小青竜湯や麻黄附子細辛湯なども処方しています。単独で良い場合もありますし、併用も可能です。
・薬を飲むと眠くなりませんか
抗ヒスタミン薬にはある程度眠気がつきものですが、第二世代といわれる最近の抗ヒスタミン薬は眠気の副作用は少なくなっています。眠気は薬の種類と個人の感受性の差が大きいので、自分にちょうど合った薬を選ぶのが大切です。漢方薬はまったく眠くなりませんので、眠気が強くて困る方にはお勧めです。
・いつから治療を始めたらいいですか
初期治療といって、花粉症の症状が出始める2週間くらい前から飲み始めるのが、最も有効なのみ方です。いつ花粉症が出始めるかは、年によっても個人の感受性によっても違いますが、普通は2月初め頃が適当です。
・一度の注射で効く薬があると聞きましたが?
ケナコルトという名前のステロイドの注射薬は、筋注後徐々に薬が放出されて効果が持続するため、昔はよく行われていましたが、危険な治療であるため、今はガイドラインでも禁止されています。今もステロイドの注射治療を行っている医療施設はあるようですが、危険な治療法ですので受けてはいけません。
・減感作療法はしていますか
煩雑な減感作療法はまだ一般的でなく、当院では行っていません。
・アレルギー検査はできますか
血液検査によってどの花粉にどの程度反応しているか検査できます。花粉以外にもハウスダストやダニ、カビなどに反応する場合が多いです。また「口腔アレルギー症候群」といって、花粉症の方はリンゴ、キウイ、桃、メロンなどフルーツを食べた時に、口が痒くなる症状を持つ場合があります。
・春だけでなく1年中症状が続くのですが
春の花粉症のアレルゲンはスギとヒノキの花粉ですが、1年中続く場合は冬ならハンノキ、夏ならイネ科の雑草、秋ならブタクサ、ヨモギなどにも反応している可能性があります。血液検査で確認できます。
 ● 禁煙治療について
平成28年4月より35歳未満の方のブリンクマン指数(1日の喫煙本数×喫煙年数)の条件が撤廃されました。35歳未満の方は1日に吸うタバコの本数と喫煙年数にかかわらず禁煙治療が受けられるようになりました。35歳以上の方は以前と同様ブリンクマン指数が200以上の条件があります。

坂の上クリニックでは保険を使った禁煙治療を行っています。喫煙習慣とはニコチン依存症という病気ととらえられています。病気には治療が必要です。今まで病院で禁煙治療に使われていた、ニコチンパッチは薬局でも購入できるようになりましたが、当院で現在よく使っているのはチャンピックスという経口薬です。ニコチンパッチは皮膚を通じてニコチンを補充しながら、喫煙習慣を断つ治療薬ですが、チャンピックスは脳内で神経細胞のニコチン受容体に結合することによってニコチンの効果を減弱させる薬剤です。あらかじめニコチン受容体がチャンピックスによって占拠されているため、ニコチンが入ってきても結合する場所がなく、その結果タバコを吸ってもおいしくなくなります。チャンピックスを使った禁煙治療はかなり成功率が高いです。
禁煙方法は1錠1.0mgの薬剤を1日2回朝夕食後に服用するだけです。吐き気などの消化器症状がまれに出ることがありますので、最初の1週間は少量から服用を開始します。服薬期間は3ヶ月間、通常合計5回の診察になります。
最近チャンピックス服用中の意識障害が報告され、服用中は車の運転をしないよう添付文書が改訂されました。頻度的には少ないのですが重篤な副作用ですので、気をつける必要があります。
初診時は説明事項が多く診察に時間がかかりますので、あらかじめ御予約ください。禁煙治療を始める前に問診表に記入いただきます。おもにニコチン依存症の程度を見る質問表です。来院してから記入する手間を省くために、ダウンロードできるようにしておきますので御利用ください。

 ・ニコチン依存症に係るスクリーニングテスト(TDS)を含む問診票(PDF)
 ・喫煙本数や禁煙の自信度を問う問診票(PDF)
 ● 漢方治療について
坂の上クリニックでは漢方薬も治療の大きな柱です。漢方は日本の伝統的な治療法であり、西洋医学にはない優れた特色があります。
それは
副作用が少ない
体質改善ができる
体に合う薬を服用することで西洋医学では治せない病気にも対処できる
などです。しかし、漢方治療といいましても実は色々な種類があります。今最も目にすることが多いのはエキス剤といわれる粉末の形態の漢方薬です。保健適用もなされているため一般の内科でもしばしば処方されています。
それに対して煎薬(せんやく)といわれるより古い形態の漢方薬があります。これは漢方薬の元である生薬(しょうやく)を煎じて飲む本格的な漢方薬です。自由に生薬を調合できるため、よりきめ細かに体に合った漢方薬を処方できます。当院では両方の種類の漢方薬を用意しています。煎薬治療はいくつかの理由で自由診療にしています。診療費は保健を使った場合よりやや高価になります。目安としては1日分の薬代が500円前後です。両者一長一短ですので、よく相談した上どのような種類の漢方薬を使うか決めていきたいと思います。ご理解の程お願い申し上げます。