高齢男性の掌蹠膿疱症
【症例】
75歳 男性
【主訴】
手掌と足底の湿疹
【家族歴】
特記すべきことなし
【既往歴】
虫垂炎手術
高血圧、糖尿病にて内服治療中
【現病歴】
約半年前より手掌と足底に膿疱を伴う湿疹を生じ、掌蹠膿疱症と診断された。アゼプチンと塗り薬2種類を処方されたが改善が見られず、平成19年10月20日当院に来院した。喫煙20本/日。
【現症】
身長163.7cm、体重68.5kg、血圧137/78mmHg、便通1回/1日、排尿昼頻回、夜間3回、睡眠良好、食欲良好、口渇あり、汗首から上に多い、寝汗(-)、めまい(-)、立ち眩み(-)、耳鳴り(-)、吐き気(-)、顔の火照りあり、足の冷えあり、肩凝り(-)、痛み(-)、かゆみ(-)、脈博71/分、脈候沈・太さ中・強さ中、腹力軟、悸動(-)、苦満(-)、痞硬(-)、攣急(-)、お血(-)、臍下不仁(-)、胃内停水(-)
手掌と足底に膿疱と落屑、紅斑を伴う掌蹠膿疱症に特徴的な湿疹を認めた。
【アレルギー関連の検査結果】
IgE RIST 30.0IU/ml、WBC 6800 (Eosino 4.8%)
【経過】
内服薬としては桂枝湯、防已黄耆湯エキス剤を、外用薬としては紫雲膏を処方した。3週間位経過した頃から手掌の軽快が見られ始めた。足底部はなかなか改善しなかったが徐々に軽快していった。約1年4ヶ月間服薬され、おおよそ完治の状態になった。初診時と7ヶ月後、1年2ヶ月後の患部の写真を提示する。
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