患者は47歳、男性。約10年前に初めて右腕に皮疹が出て皮膚科に通院したが改善せず、その後3箇所ほど皮膚科を変えたが増悪するばかりであった。知人に紹介され1996年(H8年)当院を受診した。
体格は中等度でやや肥満気味。全身に落屑を伴う紅斑が見られた。
腹力は十分にあり胸脇苦満が著明であったので、大柴胡湯加黄連黄柏山梔子を処方した、2週間後には変化はなかったものの、同方を持重していったところ、約4ヶ月後には皮疹の数も減り紅潮の程度も減少した。しかし、その後肉食をすると増悪することが4回ほどあったが、約4年後には完治し廃薬できた。